地方創生部門(内閣府地方創生推進事務局長賞)
まち・ひと・しごと創生総合戦略の推進につながる誌面作りに取り組んでいる媒体から、企画の切り口や写真、コピーライティング、デザインの表現力に優れている媒体を表彰
内閣府地方創生推進事務局長賞(民間)

カナエルはちのへ[青森県]
「カナエルはちのへ」は、デーリー東北新聞社(本社・青森県八戸市)が発行するキャリア教育支援誌です。企業・団体から協賛を得て制作・発行。市内の中学校・高校、近隣地域の高校に通う全ての生徒に学校を通じて年2回届けています。発行部数は約1万6千部です。 内容は、地元で働く先輩のリアルな日常や思いを伝えるインタビュー企画、さまざまな業界・職業にスポットを当てて魅力を掘り下げる特集など。カラフルで明るい誌面を展開しています。 新聞社としてキャリア教育をどう支援するか考えた時、「将来を考える上での気付きやヒントを一人一人に直接届けたい」と強く思い、本誌を創刊しました。狙いは若い世代の「生きる力を育む」こと。早いうちから将来を考えることは、単に就職のためだけではありません。自分の特性や個性を理解した上で納得いく選択をし、人生を切り拓いていく第一歩を手助けしたい―との思いで制作しています。
内閣府地方創生推進事務局長賞(自治体)

美唄市 美唄シティプロモーション推進事業 PAINTING OUR DREAMS OF BIBAI CONCEPT BOOK 1.0[北海道]
本冊子は美唄シティプロモーション事業の一環として、美唄の若者委員会が制作した新しいまちのシンボルに至った過程と思いを、市民と共有するためのコンセプトブックです。読者がそのプロセスを追体験できるように、「美唄のこれまでー挑戦の歴史」「美唄のいまー委員会の軌跡」「美唄のこれからーワクワクする明日を」の時系列3部で構成しています。市民が直感で期待感を抱けるよう写真を多く使用し、第3部では現在の美唄の写真にシンボルが展開された未来のイメージを合成。 また「まちを見る角度や視点を変えると、まちの捉え方が変わる。正解がない時代において、自分たちの手でワクワクする未来を切り拓く」という事業全体のメッセージから、変化していく鮮やかな未来を虹色のグラデーションで表現し、カバーは見る角度によって色が変わるようにホログラムの箔押しになっています。今後まちの変化と合わせて、定期的にアップデートしていきます。
審査コメント
「美唄市美唄シティプロモーション推進事業PAINT
ING OUR DREAMS OF BIBAI CONCE
PT BOOK 1.0」は、北海道美唄市の未来を担う若
者が人口減少や少子高齢化などが深刻化していく2040年
を見据えて、若者の視点で地域の魅力を探求し、地域の
「新しいシンボル」を制作する過程を丁寧に伝えてくれる
ものでした。
この過程を通じ、地域の歴史、現在、そして目指したい未来について、親しみやすい文章表現と鮮やかな写真を用いて、明瞭かつ簡潔に表現されていました。
本誌は、地元住民のシビックプライドを醸成するだけでな
く、地域の魅力を地域外の人々に発信できるものとなっている点を高く評価しました。
(内閣府地方創生推進事務局⾧市川篤志評)
受賞の喜びの声
この度はこのような賞にお選びいただき、大変光栄に存じます。本コンセプトブックは、北海道美唄市で2040年を見据え進めている「美唄シティプロモーション推進事業」の初年度において、10〜30代の若い市民から成る「美唄の未来に夢を描く委員会」の活動をまとめたものです。約1年にわたる議論を経て、美唄の歴史を学び、軸となる魅力を言語化し、これからの指針となるシンボルをつくり上げました。それが『Be Beautiful 美しくあれ。』です。「美しさ」とは、これまで幾多の逆境に立ち向かってきた美唄人の姿勢や精神性を表しています。本事業では、一人ひとりの主体的な活動がまちを盛り上げ、その積み重ねこそがワクワクする未来を築くと考えています。今後も様々な困難が待ち受けていますが、そんなときこそ未来に夢を描き、自分たちの手で未来をつくっていく。そんな美しいまち 美唄に向けて、市内外問わず多くの方に関わっていただけたら嬉しく思います。
優秀賞(民間)
[順不同]
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季刊誌 樂(らく)[長崎県]
2008年創刊の季刊誌 樂は、本物志向のおとな世代をターゲットとしたエンターテインメント誌です。コンセプトは「長崎を知る、遊ぶ」。長崎の歴史の奥深さや自然の美しさ、そして海外との交流の中で築かれた独自の文化や営み。そんな長崎の魅力を深く知っていただきたい、多くの感動を味わっていただきたいという思いから「樂」は誕生しました。制作は長崎で活躍するクリエーターがチームを組み、後世に残すべき長崎の歴史や文化を発信する取り組みを続けています。61号の特集は「美しき平戸 雷の潮を越えて」。長崎県北部、激しい潮流から雷にたとえられる平戸瀬戸を越えた先に位置する平戸。日本初の西洋貿易が行われたこの地は、異国の人々がもたらした西洋文化と日本文化が混ざり合い、独自の文化が形成されてきました。今回の特集では、先人たちの想いを受け継ぎながら現代に生きる人々の営みを取材しました。
優秀賞(民間)
[順不同]

北陸ジェネレーション[石川県]
『北陸ジェネレーション』は、北陸地方の各産業(農林水産業、伝統工芸、地場産業など)で活躍する人々、他地域からの移住者やUターン者に焦点を当て、北陸地方を動かし、次世代を担う『北陸ジェネレーター』をインタビュー形式で紹介しています。北陸地方の特色ある文化、歴史、伝統に立脚し、「その土地(=北陸地方)で暮らすこと」を探求するフリーペーパーです。 『北陸ジェネレーション』は、産地・産業の活性化による定住人口の維持・移住の促進に寄与するとともに、地域と関わりを持つ関係人口の増加を担うことで、地域創生に貢献していきます。 第4号のテーマは「食」。富山県・石川県・福井県で活躍する作り手、送り手、使い手の物語を多様な切り口でご紹介しています。
優秀賞(自治体)
[順不同]

富山県議会だより「TOYAMAジャーナル」[富山県]
富山県民に、富山県議会の役割や議員の活動への理解・関心を持ってもらうため、県議会だより「TOYAMAジャーナル Vol.3」(冊子版・デジタル版)を発行しております。この広報紙は、県内すべての高校生に配布しているほか、議員が県内高校へ直接出向く「出前講座」など主権者教育の推進にも役立てています。
審査コメント
「カナエルはちのへ」は、若者のキャリア教育支援の観点から、青森県八戸圏域の企業・団体、そこで働く人々の紹介を通して、地元企業や社員の方々の魅力を発信しています。
特に地域で働く人々の日常や思いを伝えるインタビュー企画では、中高生と年齢が近い若手社員へ丹念な取材を行っており、本誌は、まさに「若者と企業をつなぐ」一冊といえるものでした。
本誌は、「地元企業の良さ」や「若手社員の頑張り」をわかりやすく発信しており、青森県八戸圏域内での若者のキャリア形成をサポートするとともに、地域経済を支える地元企業の人材確保にも資するものである点を高く評価しています。
全国各地において、地域の魅力を活かした持続的なまちづくりや地域活性化に向けた取組を進めるに当たり、その地域に住み続けたい、訪れたいと思わせる情報発信を通じて、今後も、地域密着型メディアが地方創生の重要な役割を担うことを期待しています。
(内閣府地方創生推進事務局⾧市川篤志評)
受賞の喜びの声
この度は内閣府地方創生推進事務局長賞を頂き、大変光栄に思っております。創刊以来、中高生と地域をつなぐキャリア教育支援誌として、青森県八戸市の全中高生、近隣地域の高校生に無料で配布してきました。読者の皆様、発行を支えてくださっている142(2023年12月時点)の協賛企業・団体の皆様に改めて感謝申し上げます。
製作にあたってはライター、カメラマン、デザイナーがそれぞれの専門分野を生かして取り組んでいます。完成後は仕分けから配達まで営業部のメンバーが協力して作業し、各学校に直接届けています。力を合わせて作り上げているものを評価していただけたことを、大変嬉しく思っております。
また、カナエルはちのへをゼロから立ち上げた創刊者、表現の幅を広げて誌面リニューアルに取り組んだ前担当者をはじめ、先輩方、同僚に感謝します。今後とも中高生と企業の橋渡しができるよう、充実した誌面づくりに邁進したいと思います。