2018大賞

福楽 福井県


日々の暮らしをこころ豊かに過ごし、また楽しむために生まれた季刊誌『福楽』は、来年創刊20年を迎えます。美しい里山と海湖がもたらす食材の宝庫「福井」は、他県からはあまり知られていないのですが、実は3年連続”幸福度日本一”の県!ゆったりした気候風土と歴史に培われた風習や伝統の技が今も脈々と受け継がれ、それらが多く残っているのも福井です。ここ7、8年、『福楽』は1号に付き1市(又は1町)に絞り込んで特集をしています。毎号、約40頁にも及ぶボリュームは、近隣の人さえも知らないニッチ情報が含まれ、紹介エリアが集中しているため『福楽』を見て出かける人が増えています。オフシーズンの観光地の集客やウイークデーの昼間の飲食店の賑わいに、多少なりとも貢献しているようです。福井の女性の為のライフワーク提案だった『福楽』は、いつの間にか福井だけでなく福井以外の人にとっても価値を感じて貰えるようになりました。
審査コメント
福井を楽しむ大人のタウン誌「ふくらく」。美しい写真、デザイン、文字の書体、級数、行間、全てがシニア層にやさしく、気軽に楽しく読めるように地元の情報を伝えています。情報過多で、なんとなく気忙しい毎日を過ごしがちですが、「ふくらく」を手に取り、ページをめくれば、なんとなくほっとし、優しく落ち着いた気持ちになれるのは、編集部の皆さんが明確な読者のイメージをお持ちだからこそできる編集となっています。地元にこんな素晴らしい本があることは、地域住民の皆さんにとって誇らしいことだと思います。
受賞の喜びの声
この度は「日本タウン誌・フリーペーパー大賞2018」大賞をいただきましてありがとうございます。大変驚きましたが、来年に創刊20年を迎えるにあたりまして、“ご褒美”を頂いた気分でもあり嬉しく思います。 26年前、弊社40周年のCI事業の一環として印刷会社の中に出版事業部を立ち上げ、編集・ライティング業務を預かる部署としてスタートしました。その際、弊社出版物は①会社のフラッグシップであること②地域に役立つ内容であること、という遵守事項がありまして、それは今も変わっていません。 読者の方にとって読みやすい、楽しんでいただける、ということは常に念頭にあります。10年前から弊社の業務内容にweb制作関連やマーケティング事業が加わったことで、あらためて「アナログ雑誌の存在意義」を意識するようになりました。いよいよ社会の役に立ち、かつビジネスモデルを構築する『新福楽』を模索する旅が始まりそうです。(福楽編集長 坪川京子)