観光部門(観光庁長官賞)
日本各地域の観光情報に関して、企画の切り口や写真、コピーライティング、デザインの表現力に優れている媒体を表彰
観光庁長官賞

MIYAKEJIMA guide book[東京都]
地学の専門家に協力を仰ぎながら、三宅島最大の特徴である活発な火山活動が生み出した三宅島の見どころを、島の成り立ちから2,000年の大噴火まで冒頭6ページにわたって紹介しています。 イラストや写真を中心に紹介することで、一般的に馴染みの薄い地学を楽しみながら学んでもらい、学ぶことで三宅島旅行が何倍にも楽しくなる。 観光で三宅島を訪れるお客様の道しるべ的な存在を目指して制作したガイドブックです。 表紙、裏表紙には三宅島のカラフルなスコリア群(マグマの飛沫が冷えて固まったもの)を俯瞰撮影した写真を前面に使用し、地球エネルギーの重厚感を表現する為に、テカリを抑えて独特な重みと手触りを生みだすベルベットPP加工を施しています。
優秀賞
[順不同]

だれも知らない与勝めぐり[沖縄県]
沖縄県うるま市の「与勝エリア」に特化したフリーペーパー『誰も知らない与勝めぐり』は、うるま市商工会が発行する全国でもマイナーなスポットの魅力を伝える一冊。与勝に縁のある方々から世界遺産から地元の方しか知らない場所まで魅力をたずねて、それを纏めて紹介しています。与勝を巡ってみると、みんながゆったりしながら暮らしている雰囲気が滲み出ていました。そこには魅力を教えてくれた方々の思いが漂っています。巻末には魅力を聞いた「与勝編集委員」のプロフィールと「最近気になっているコト」を掲載。この本の礎になった方々の日常が垣間見られます。与勝をめぐりながら読んでみると、目の前の景色がまた違って見えると思います。制作時にコロナ禍が発生し何度も取材が延期になりましたが、「納期に合わせ急ぐよりも感染の状況を見ながらキチンとした制作物を作る」方針を制作部で共有し、予定より2ヶ月遅れましたが発行することができました。
優秀賞
[順不同]

瀬戸内しまなみ海道ガイドブック しまなみSPOT![広島県]
広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ“しまなみ海道”を国内外の観光客へPRするために瀬戸内しまなみ海道ガイドブック『しまなみSPOT!(しまなみスポット)』を制作しました。これまでのA4版パンフレットを全面改訂し、持ち運び易さを重視してポケットサイズに変更。メインターゲットである若年女性を意識して、デザインやカラーリングにもこだわりました。可変情報などは情報元のサイトへ遷移させるように、二次元コードを数多く掲載。紙面は小さくなったが、情報量を大きく増やすことに成功しました。また、しまなみ海道は2つの異なる県をつないでいることから、片面は広島県尾道市側から、もう片面は愛媛県今治市側から、しまなみ海道が縦断できるように、両面表紙という体裁を取っています。さらに、しまなみ海道の魅力をより深く知ってもらうために、コラムやご当地の逸話などを集めた特集を設けるなど、読み応えのあるガイドブックに仕上げました。
優秀賞
[順不同]

カサオカスケッチ[岡山県]
カサオカスケッチは、笠岡のすてきなヒト・モノ・コトを発見し、まちの魅力を届けるプロジェクトです。地元の人がわがまちの良さを再確認できるような、近隣エリアの人が好奇心を刺激されるような。笠岡の“いま”を伝え、まちへの愛着を育むことを目指しています。 vol2の特集は笠岡の島。観光名所や観光の島というわけではありません。宿や飲食店は多くなく、予約必須のお店も多い。ネット環境や、インフラが完璧に整備されているわけでもありません。笠岡諸島は暮らしとヒトが基盤の島。「そこに住むヒトが素敵で会いに行きたい、会いに行って欲しい」という思いから、この特集がスタートしました。島に行き、載ってるお店を訪れ、ヒトの魅力を知って、また会いに行く。そんなサイクルが少しでも生まれてくれたら、と願いを込めてできあがった1冊。今は行けないからこそ、誌面を通じて笠岡諸島の魅力が1人でも多くの人に伝わると嬉しいです。
優秀賞
[順不同]

深浦町ガイドブック[青森県]
世界自然遺産「白神山地」の麓に位置する深浦町をPRする観光パンフレット。白神山地の麓に広がる大自然や景勝地、歴史文化などを大きな写真付きで掲載しており、シンプルで分かりやすく紹介されている。各所に配置されているQRコードを読み取れば現地で撮影した動画が再生され、日本海のパノラマや夕陽の沈む様子など、まるでその場所に訪れたかのような気分になること間違いなし。
審査コメント
政府においては、観光は成長戦略の柱、地方創生の鍵と捉え、「明日の日本を支える観光ビジョン」に基づき様々な取組を進めてきました。しかし、2020年1月以降、新型コロナウィルス感染症の世界的な拡大により、観光を取り巻く環境は一変しました。今後、当面の観光需要回復の鍵となるのは日本人の国内旅行であり、地方部への経済効果が大きく、旅行経験率と一人当たり旅行単価の向上に向けた取組が重要となっています。この「MIYAKEJIMA」は、三宅島の溢れる魅力と豊富な情報が詰まった1冊になっています。冒頭は三宅島の特徴である火山活動、噴火の歴史や溶岩のこと等について、地学の専門家に協力を得ながら分かりやすく解説されており、三宅島の歴史的な背景やストーリーを理解しながら、GEO・体験スポットを巡ることができるようになっています。このことは、三宅島への来訪意欲を高めるとともに、滞在期間中の観光客の満足度向上、滞在期間の延長、消費機会の拡大、地域経済の活性化に繋がるものと考え、評価いたしました。今後も日本の各地においてこのような素晴らしい取組が行われ、観光振興による地域の活性化に繋がることを期待しています。
受賞の喜びの声
この度は名誉ある賞に選出をいただきましてありがとうございます。 そして三宅島ガイドブック制作にご協力をいただいた皆さまに深く感謝申し上げます。 三宅島ガイドブックは、地学専門家の協力を得て編集した「火山島三宅島の成り立ち」や地元民のみ知るローカル情報、そして実際にお客様からの問合せが多い情報を中心に構成し、まるでガイドツアーに参加している様な満足感・安心感で三宅島旅行を楽しめるツールです。 一度手にしたら自宅まで持ち帰りたくなる様に、表紙に特殊な加工を施し革製品の様な質感に仕上げました。有難いことに島内で捨てられている姿は未だ見たことがありません。 三宅島観光協会では郵送対応も行っています。三宅島ガイドブックが欲しい方、三宅島や東京諸島への旅行をご計画の方は三宅島観光協会までお気軽にご連絡ください!(公式HPのお問合せフォームから簡単に申込めます。) 三宅島観光協会スタッフ一同、皆さまのご来島を心よりお待ちしております。