有料誌部門
有料のタウン情報誌で、地域密着の情報のクオリティが高い媒体を表彰
最優秀賞

めぐる、[徳島県]
徳島は雄大な山や清流など自然に恵まれ、温暖な気候で暮らしやすい地方都市です。しかし、この地で暮らす豊かさは、当たり前すぎて時に見えづらくなることもあります。 「住んでいる人にこそ徳島をもっと好きになってほしい」。そんな気持ちを込め、「郷土愛」をテーマにめぐる、を創刊しました。私たちは徳島をくまなく巡り、取材を重ねました。時代とともに少しづつ変わっていく町の“今の姿”を新しい視点で丁寧にすくいあげると、観光スポットのようなよく知られた場所だけではなく、見慣れた徳島の中にたくさんの魅力が埋まっていることに気が付きました。 そうやって発見したガイドブックには載らない徳島の普段の暮らしや息づく文化を、この一冊にたっぷりとつづっています。
優秀賞
[順不同]

別冊モトクラシー[北海道]
別冊モトクラシーは過去3年に渡り発行を続けてきたフリーペーパーモトクラシーを再編集し、書籍化したガイドブック。ベスト盤モトクラシーと呼べる集大成的な一冊です。地元旭川市近郊で少しずつ認知度が上がってきたモトクラシーを、いよいよ大都市札幌市に届けたい。そんなシンプルな想いから書籍化プロジェクトは始まりました。札幌市でフリーペーパーを配布したいけれども、設置場所の適地がどこか分からない。それならば書籍化して、しっかり本屋さんで販売しよう!という経緯です。結果として、遠くの都会で暮らしている人には「ちょっと古い情報を書籍(有料)で」。地元で暮らしている人には「最新情報をフリーペーパー(無料)で」お届けするという、『地元インセンティブ』を表現することにも繋がりました。書籍をきっかけに私たちの地元へ足を運んでいただき、最新のフリーペーパーと共に、素敵な地元民との出会いが創出できていれば幸いです。
審査コメント
地元を暖かく見つめている視点で一冊丸ごと編集されている点を審査員一同が高く評価。 お金を出して買いたいと思わせてくれる媒体である。特に写真は秀逸で、人の表情、構図に至るまでレベルが高い。その写真のキャプションや吹き出しのコメントもコンテンツとして十分楽しめる。一点残念な点は巻頭に脱いだくつの写真をもってきたこと。この写真により本全体が暗い印象になったのでは?また、登場人物が男性中心で、女性の働く人は少ないのかなぁと言う疑問をもたれてしまう懸念の声も審査員から上がった。
受賞の喜びの声
このたびは有料誌部門最優秀賞を頂くことができて誠に光栄に思います。隔月で発行している『めぐる、』を創刊したのは2020年10月。できるだけ飾らない、徳島のありのまま、を伝えたいと、心を打った場面でシャッターを切り、言葉を練って原稿を作成し、大切に作ってきました。受賞した12号「はたらく人とごはん」では、お腹がすいて食べ、食べるから働けるというの日常の営みの瞬間に、ふと人々の力強さを感じて企画しています。有料で発行するというのは、毎号購入された数によって求められているか否かを突き付けられることでもあります。しかし、800円という決して安くはない価格を支払ってでも手元に置いてくれた、そんな読者の皆様に感謝が沸き上がるのも、有料誌の良さであると考えています。『めぐる、』のコンセプトである”郷土愛”をいま一度胸に刻み、さらに充実した誌面づくりを目指して精進していきます。選考に関わってくださった皆様、読者の皆様に心より感謝を申し上げます。